大阪府吹田市・江坂テニスセンターで開催中の「平成28年度 全日本学生室内テニス選手権大会(第53回)(本戦12月1~4日/室内ハードコート)。最終日の本戦4日目は男女シングルス決勝が行われ、女子シングルスは第1シードの加治遥(園田女子大4年)が第2シードの上唯希(早稲田大2年)を0-6 6-4 6-0で下して優勝した。
上杉海斗(慶應義塾大3年)と加治遥(園田学園女子大4年)が優勝、加治は2連覇達成 [インカレ室内]
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女子シングルス決勝で顔を合わせたのは、トップ2シードの加治と上だった。2人は昨年も準決勝で対戦しており、そのときは加治が勝っている。ともに園田学園高(兵庫)の出身。上にとっては“先輩”に対し、一年越しのリベンジマッチとなった。
上は前日の準決勝で牛島里咲(筑波大2年)を6-1 6-1で下した勢いが続いているようだった。加治の強打にもしっかりと対応し、逆に揺さぶっていった。
それでも一進一退の攻防に見えたが、1-0 2-0 3-0とゲームを積み重ねていくのは上のほうだった。加治は何をやってもうまくいかない。完全にリズムを失っていた。気づけばスコアは、上から6-0 4-0となっていた。
「正直、負けたと思った」と加治が言う。だが、決勝のスコアが、昨年の優勝者が、0-6 0-6のスコアで負けては、いかにもまずい。「とにかく1ゲームを返そう」。ようやく0-6 1-4とし、加治は少しだけ落ち着いた。
しかし、ここから加治が優勝すると誰が予想できただろう。しかも1ゲームも落とさずに、だ。加治が徐々にリズムを取り戻し、ストロークの精度を高めていく。今度は上が、何をやってもうまくいかない番となった。スコアは6-0 4-6のセットオールとなった。
勝敗のカギは最終セットの第1ゲームだった。デュースを繰り返した挙句、このゲームをものにした加治が加速し、決着をつけた。
「最初は相手のことばかりを考えて自分のプレーができなかった。勝てて本当によかった」と加治。昨年の初優勝は喜びが先に立ったが、今年の優勝は「ホッとしている」と安堵の表情を見せた。
あと2ゲームだった。しかし、優勝を意識したわけではない、と上が言う。一気の10ゲーム連取も「自分が何かしたわけではなくて(相手が)そうしてくれただけ」と実感がなかった。加治が立て直してきたとき、何とか必死に食らいついていこうとしたが、加治の勢いを止めることはできなかった。
「0-6 0-6で負けた気分です」と上。それでも昨年の4強からステップアップし、ダブルスも準優勝。小柄な身体をフルに使い、クレバーなプレーを見せる上のテニスは面白い。「(優勝は)来年のためにとっておきます」と笑顔を見せた。
女子シングルスの2連覇は、第47、48回(平成22、23年)の桑田寛子(早稲田大)以来、5年ぶり9人目の快挙。ちなみに、早稲田大が男女単複4種目で無冠に終わったのは、第40回(平成15年)以来13年ぶりだった。
(テニスマガジン/編集部◎牧野 正)
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